2023.02.28子供と共に育つ環境づくり
新年度を迎えるにあたり、生活スタイルが大きく変わる方も多いですね。
そんな我が家も次女が4月に1年生になります。長女は3年生。三女はまだ未満児です。
今までとは変ることも多くなってきそうです。次女の学用品置き場、学習スペースは三女が手を
出せないようにする工夫が必要です。
(長女の時に次女が筆箱に落書をしてしまった過去の失敗を活かします。)
長女は自分の部屋が欲しいと言い始めました。
三女はまだまだ赤ちゃんの延長です。
これは我が家の例ですが、同じ環境の方も多いと思います
建築を仕事にしている母はこの機会に色々考えました。
目次
1.子供が「お仕事」できるリビング、ダイニング。
.1-1.家事のやり方は遺伝する!?
.1-2.片づけは自分で行い、家事を手伝うことを教える。
2.家庭での会話がコミュニケーション能力を育てます。
3.家事は教わらなくても見て、やって覚えるもの。
4.まとめ
1.子供が「お仕事」できるリビング、ダイニング。
核家族化、共働き家庭が増えている昨今、親が子どもと生活を共にし、顔を合わせて話をする機会が以前に比べ減っています。そこでリビング、ダイニングで子どもが「お仕事」をできる環境が整えば、大人が調理や片付けなど家事をしながら子供の様子を見守る事ができます。子どもの「お仕事」は色々あります。学習はもちろんですが子どもが自分自身を成長させる活動すべてがこれに該当します。パズルやお絵描きなどももちろん含みます。
リビングやダイニングに子ども自身が片付けられる専用の収納を設けておくと片付けも「お仕事」の一つになりますね。
リビング学習は現在、ほとんどの家庭が取り入れていると思います。
リビング学習のメリットは、一人で集中するのは難しい低学年の子どもが親の近くで安心して勉強できること、わからないことがあったときに、いつでも質問できること。
ダイニングテーブルでリビング学習に取り組むケースだと、高学年になってから体格や好みに合わせて学習机を用意できます。
この場合、学習机を買いかえる無駄を減らせるのもメリットです。
集中して自宅学習に取り組んでもらうには、リビングの出入り口が見える位置に学習机を配置しましょう。
リビングの出入り口へ背を向けるレイアウトにすると、ドアが開くたびに「誰が帰ってきたのかな」と子どもは気になって、どうしても集中力がそがれてしまいます。
お手伝いやお絵描きをしていても同様です。大人もすぐに何をしているか目に入るので把握しやすくなります。
1-1.家事のやり方は遺伝する!?
家事は親を真似て学び、その習慣が自然と染みつくものです。私自身も我が子の行動を見てはっとすることが多々あります。2歳の子がお尻ふきで床を拭いていたり、お菓子をこぼしたら掃除機を持ってこようとしたりしていました。それを実家でも同じようにしていたらしく母に「あなたがどう掃除をしているかこの子を見るとわかる」と言われました。
子どもにしたら親の行動が標準に設定されます。それがしつけにも繋がっていくのです。
そうなった時にリビング、ダイニングの共有スペースがどのように活用され、片付けやすくなっているかで子に与える影響が大きく左右されます。
1-2.片づけは自分で行い、家事を手伝うことを教える。
子どもが親元を離れて自立するときまで自分の身の回りのことは自分ででき、人と良い関係を保つことが出来るように仕込むことが必要です。そのためには1歳を過ぎて自力で歩き言葉を発するようになってから思春期を迎えるまでの間に、自分の事は自分で行い、家事も手伝うよう教えておきたい。
母親が子どもの身の回りの事や家事を先に先にとやってしまうケースがよく見られますね。
私自身も子どもやるのを待っていられず先回りしていまいます。特に朝は時間がなく一から十まで声を掛けて、さらに準備をやってしまいます。
本当は小さなうちは仕込み時期と考えて、親が見守れるような環境づくりをしたいですね。
自分で自分の服を片付けられる収納、置き場が目で見てわかる状態など空間の工夫でその環境は確保できます。
2.家庭での会話がコミュニケーション能力を育てます。
小さいうちから一人で勉強することは難しい。そこでダイニングなど親が見える場所で勉強できるスペースを確保しておきたい。
家庭での会話を通して、相手が話をしている事を理解し、自分の考えを伝える、という訓練がコミュニケーション能力や学力向上につながります。子どもの勉強道具などがダイニングに散らかっていて急な来客で困らないように「とりあえずしまえる」スペースが近くにあると便利です。
最近はスペースがあれば専用のカウンターを設置し、子供が小さいうちは学習スペースとして利用し大きくなったら自身の趣味スペースと考える方も多くなりました。
冷暖房費が高騰していなか、人の集まるリビングで作業が完結するのは魅力です。
キッチンの対面でも部屋の片隅でも家族の生活スタイルに合わせて検討されても良いと思います。
3.家事は教わらなくても見て、やって覚えるもの。
大人でもそうですが初めての作業は実際に自分でやってみて覚えていくことも多い。
子どもが初めての「手伝い」をするときも同様です。教える親の根気が必要になります。
先述にも書きましたが子どもは大人の行動をよく見ています。そしてある程度は見て行動できるようになっています。(それが上手か下手かは別の話です)
上手な手伝いをしてもらおうと思うと依頼する方も構えてしまいハードルが上がります。
教えるのではなく「お皿を出してほしい」「野菜を出して欲しい」など手を借りるという考えに切り替える事も必要です。教わらなくても見て覚える事が重要です。
我が家はアイランドキッチンで常に2人でキッチンに立つことを想定した配置になっています。冷蔵庫の位置や加熱機器の位置、シンクの位置など一人分ずつずれて配置されています。行き止まりがないので数人がキッチンに入っても混雑することがありません。
子どもたちがお手伝いに興味を持ったタイミングをしっかり見極めるとスムーズにスタートできます。
その際は安全管理を忘れずにしたいですね。
余談ですが見落としがちなのは食洗器の蒸気吹き出し口の高さです。
2歳の我が子は丁度おでこの高さに吹き出し口があり、興味を持って近づいていくので目を離せません。踏み台という強い味方も持ってくるので隠したり、出したりの日々です。
4.まとめ
私自身この仕事をしていても正解がわからなくなることは多々あります。
3人の子供たちはそれぞれ個性があり得意不得意な事もバラバラです。その子にとって何が一番良いのかはまだわかりませんし、これからも答えがあるのかは不明です。
ただ子供たちが成長していく中で環境も変えていく必要はあります。思春期になればより一層気を使う場面も出てきます。そんな時に「家」が与える影響は大きいと思っています。
悩む子育ての中、住まいで環境を変えるというのも一つの手です。
私は子供が生まれてからずっとこの家をどう変えようかと思い続け、少しずつ手を加えています。取り急ぎ子供部屋をどうするか悩んでいます。まだ寝起きは一人で出来ないかもしれませんが長女にとって環境が変わることになります。それをどう良い方向につなげられるかもう少し考えてみようと思います。
また間取りや収納、配色、素材などでも住環境は変わります。
お悩みの方はぜひご相談下さいね。