2022.11.30流行のファミリークローゼット。 家族構成に合わせた収納の提案。
ここ数年、間取りの要望として「ファミリークローゼット」を希望される方が増えています。
ファミリークローゼットとは通常、各個室に設置するクローゼットを一か所に集約することで、家族全員分の特に衣類をまとめて収納するスペースです。
今回はそのファミリークローゼットについてメリットやデメリット、使いこなし方について書かせて頂きます。
目次
・ファミリークローゼットが人気の理由。
・ファミリークローゼットのメリット、デメリット。
・どのくらいの広さが必要か?クローゼットのタイプ別に考える。
・まとめ
・ファミリークローゼットが人気の理由。
モデルハウス等でも見かけるようになったファミリークローゼット。インスタグラムで実際に採用した方の投稿などもよく見かけるようになりました。
そんな中で採用して良かった理由で多いものが
「家事動線が短くなり家事の負担を軽減できる」「生活動線が短くなり、部屋も散らかりにくい」といったものです。
家族の物を一つひとつ拾って戻していたママのイライラも少なくなりますし、共働き家庭が増えている中で家事動線が短くなり移動の時間が短縮できるのは嬉しいですよね。
また、物であふれている家の多くは、収納に対して物の量が多過ぎることがほとんどです。収納を一まとめにすれば、我が家の物の量を簡単に把握できます。「物を減らそう」「これ以上買わないようにしよう」など、物の量をコントロールしやすくなるでしょう。
ファミリークローゼットは収納力がアップするのはもちろん、新居での生活が効率的かつおしゃれになることで人気です。
・ファミリークローゼットのメリット、デメリット。
ファミリークローゼットのメリットとしては
①家事動線が短縮できる。
一つ目はやはり、家事動線が良くなるということです。
洗濯物を畳んだ後、それぞれの部屋のクローゼットに運んで収納するのは結構な時間と労力が必要です。それも、一階と二階など場所が離れていると尚更です。
せっかく畳んだ洗濯物が運んでいる途中に崩れてしまうことも…小さなことですが、忙しい毎日の中ではそんな事もストレスに感じます。
そんなストレスが、洗濯物を干す、畳むスペースの近くにファミリークローゼットを作れば軽減されます。
ゆったりとスペースが取れるのであれば、もう畳むのをやめて、全てハンガーで掛ける収納にするとさらに時短になります。
さらに、キッチンや洗濯脱衣室の近くに配置すれば、家事全般を短い動線で行うことができます。
②各居室の収納スペースが狭くても大丈夫。部屋が散らかりにくいメリットも。
ファミリークローゼットがあれば、各居室に収納するものは普段は使わない冠婚葬祭の洋服や季節もの、ファミリークローゼットに入らなかったものや思い出のもの、趣味のもの、お子さんの場合は学校用品など、限られますので、必要最低限のスペースでも有効に使えるのではないかと思います。
収納する場所が決まっているので家族間でもルールが決めやすく、物の出しっぱなしが防げます。探し物をする時間も減ってくるのではないでしょうか?
③思い切っ壁紙でお気に入りの空間ができる。
アクセントクロスが数年前から人気で思い切った柄物や色に憧れているいる方もいると思います。ただ勇気がなくて採用を迷っているという方も家族のみが使用するファミリークローゼットであれば敷居が低くなるのではないでしょうか?
毎日使用するファミリークローゼットがお気に入りの空間であれば家事の負担も少しは軽く感じられますね。
では反対にデメリットは何でしょうか?
①子どもが大きくなった時に家族の生活スタイルが変わり使いづらくなった。
ファミリークローゼットはお子さんが小さい間は使いやすいですが、お子さんが大きくなって来た時に不便だと感じることが出てくるかもしれません。
例えば、ファミリークローゼット内で着替えをするなら、朝の着替えの時間が重なってしまうと使いにくいですね。だからといって、いちいちファミリークローゼットから服を自分の部屋まで持って行って着替えるのも手間です…。
また、お子さんの服がどんどん増えてきた時にファミリークローゼットに収まりきらないということも考えられます。その時にどうするのかも少し考えておくと安心ですね。
②他の部屋が狭くなってしまう
ファミリークローゼットを設置するためには広いスペースが必要になります。その結果、他の部屋が狭くなることもあります。
②朝は混雑したり、嫌がる家族がいる場合もある
朝の通学・通勤時間はファミリークローゼットの中が混雑する家庭もあります。家族が多い場合は、ウォークスルータイプにする等スムーズに使えるような設計にした方が良いでしょう。思春期の子どもがいる場合、家族と一緒だと服を選びにくかったり、着替えるのを嫌がったりするかもしれません。
我が家は子供3人とも女の子なので成長と共にここがネックになる可能性があります。
③個人的には埃が気になる。
我が家は4帖のウォークインクローゼットです。そこで着替えたりもしています。4帖なのでほぼ部屋です。どうしても人の出入りが多くなるので洋服やハンガーの埃が気になってしまいます。まぁクローゼットに限らず埃は舞うものですが・・・。
・どのくらいの広さが必要か?クローゼットのタイプ別に考える。
ファミリークローゼットは従来の各室に設けたクローゼットとは異なり、ある程度の広さを持つ収納スペースを配置します。
主な動線を踏まえてタイプは以下の2種類です。
-
出入り口が一箇所のウォークインタイプ
-
出入り口が二箇所以上あり通り抜けができるウォークスルータイプ
どちらも複数人の洋服などを収納するため、一般的な部屋併設型のクローゼットと比べると、広めなのが特徴です。
ファミリークローゼットは、家族の人数が多いほど、広いスペースが必要になってきます。
加えて、何を収納するかも広さを決める上で重要です。衣類だけでなくバッグ、小物類を収納し、トータルコーディネートをできるようにするならクローゼットの中で着替えられるくらいの広さが必要でしょう。
着替えを考慮したクローゼットの広さの目安は3〜4畳ほどですが、人数や収納する数にもよるので、家族のライフスタイルを把握して考慮することがポイントです。
上記の2タイプを具体的に間取りに落とし込み提案するパターンは4通りです。
Ⅰ型、Ⅱ型、L型、コの字型
I型は収納力が低いため、Ⅱ型、L型、コの字型のファミリークローゼットが人気です。特に、コの字型だと収納力が高く、身支度を整えやすいようにファミリークローゼットの中に鏡を設ける方もいます。
併せて、ウォークインタイプあるいはウォークスルータイプを選ぶことができます。
ウォークインタイプは、出入口がひとつで、収納に特化したスペースであるのに対して、ウォークスルータイプは出入口がふたつ以上あり、通り抜けできるようになっています。
ウォークスルータイプは、風を取り込みやすいため、衣類やバッグなどの収納物にカビが生えるリスクが減ります。さらに、家の中を行き来しやすく、生活や家事の快適さが上がるでしょう。
ただし、人が通るスペースも確保しなくてはいけないため、収納量が少なくなってしまいます。
いずれにせよ、ファミリークローゼットを設計する際は、動線や大きさ、形状をしっかり考える必要があります。
・まとめ
新築、リフォームともに人気のファミリークローゼットです。
確かに家事動線がとても良くなるファミリークローゼットですが、お子さんが大きくなってくると使いにくい場面も出てきそうです…
お子さんが大きくなった時の事も想像しながら間取りを組み立てていくと良いですね。
我が家はファミリークローゼットがないので、憧れもありますが生活スタイルや家族構成から本当に必要か考えています。たが衣替えも家族全員分を私がしているので、衣替えが一括して行えるのも便利そうです◎